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S様邸 セントリコン適用調査及び白蟻行動調査

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被害発見箇所の、押入れです。

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シロアリの道を辿ってきていたのは大の天敵のオオハリアリでした。

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天敵、道や木の破壊、殺虫剤により、ここには当分の間戻って来ません。1ヶ月~1か月半と推測されます。食痕が多年に渡る色の違いが無く、蟻土の色等のみであり、今年のみの食害と見受けられました。

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被害の広がり具合をご懸念なされていたので考察します。床下に入れない構造ですが推察することは可能です。まず、上方向には・・・、

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この様に蟻土が詰められていて、活動形跡がありましたが、この表面どまりである可能性が高い痕跡です。

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下側には殺虫剤による死骸多数。兵蟻が超高密度で多数存在し大巣が間近の餌場であったことが断定できます。5m以内位に巣の中枢があったことになります。被害速度は最速域。

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お手洗が被害押入れに隣接しており、ここを優先的に広げてくること間違いなしなので、観察しました。

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押入れとトイレの境になっている基礎には一見蟻土の様に写っているものがありましたが別物でした。

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被害の大きい土台の木目をずっと辿って食害するのが主流なので、この格子の一線が要注意です。その後奥角で内基礎の方へ曲がると水道管があるのでこれも要注意です。

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水道管付近です。

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下部に写っているものは蟻土ではありませんでした。

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格子の一線、真ん中付近です。蟻土が断熱材から出ており、断熱材を掘り進んで床下空間へ餌探索に現れた事を示します。

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奥角の断熱材が欠けている部分に食害が及んでいれば、木目に沿って欠け部分から空間に出てしまうので、シロアリは身を隠すために蟻土を盛りますが、欠け部分に蟻土無し。角までは来ていない可能性が高いです。

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しかし、角の真下には蟻土がありました。底面を餌探索した証拠です。

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パイプ状蟻道はこの付近に見当たらず。床下の中でも優先される要素がある箇所に木材への蟻道が無いので、まだ底面から登っての活動がなかったと考えられます。

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角の床上も観察しました。

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隙間に蟻土なし。足を延ばした範囲の推察は以上です。

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次に、屋内被害箇所から5mの所で生息環境のよい箇所を比べ、選んで観察しました。

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ヤマトシロアリ発見。兵蟻が高密度で存在し、ここが巣か、巣が間近であるとわかりました。

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3コマ示しますので動きをご想像しやすいと幸いです。

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ちなみに警戒行動をほとんど取らなかった事から、怖い思いをしていないコロニーだとわかりました。つまり家屋内のものと別コロニーの巣がもう一つここにあったのです。

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一旦侵入した白蟻は遅かれ早かれ水道管を辿るものですので、散水栓格納容器内にセントリコン・ステーションがあると安心です。

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勝手口のドア枠は被害を発見し易い箇所ですので観察してみました。

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わりと目に見える所にも活動形跡を残しがちなこの箇所に、痕跡無し。侵入されている可能性は低いと考えられます。

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この様な環境下のブロック(そうでなくとも大きな石やコンクリート張り)の下には・・・、

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シロアリの道とステイ場所が見受けられました。因みに夏季はこの様な場所が巣になっている事もあります。私も公園で動画を撮った事があります。

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もう一写真。クロアリやミミズとは異なる特徴があります。

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押入れのすぐ外側の外壁にくっつけて枕木を置いていたとのことで、観察しました。

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土中と木材との連絡道です。

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外側は忌避剤含浸処理してあるものなのですが内部には浸透せず、くりぬかれた様な形状に食害されます。木口面はすぐに割れ等から薬剤のない面が生じて侵入可になります。

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ひっくり返されてからの脱出時に造った蟻道です。

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当然いませんでした。真新しい感触でしたが、避難経路なので既にいないというわけです。餌場か巣もあったか判断はしきれませんでした。

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いずれにしてもこう5mたどった所に現在の巣があると推測できましたので、黒猫模型の所を観察しましたら・・・、

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巣を発見。幼虫がいます。この小ささは巣の中枢にしかいません。

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兵蟻も多数。ワタワタ度合いも高く、少し前に怖い思いをしたコロニーだとわかりました。つまり、押入れに侵入していたコロニーはこれです。

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他にも食害をみました。

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因みにですが・・・、ヤマトシロアリは、巣から半径50mも餌探索する事が学者によって確認されております。この写真の奥の山林からでも十分来ます。また、巣が引っ越すうちに近づく事もあります。

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この円内辺りはステーションに適した箇所です。

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雨樋の水は他所へ送られているものの、ここは要所です。

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この角は最重要の一つです。雨樋、蛇口、ブロック、境界壁と近いこと、家屋角でクラックが生じやすい、角は湿気もこもりやすい、などなどです。

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さらには上から木の香りのする雨水がしたたってきます。気づいた白蟻がこの辺りを餌探索します。

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ベランダの屋根に波板があるおかげで・・・、

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雨の線が家屋から少し遠くなってくれています。これが一要素となってステーション埋設本数を1本省いても大丈夫になります。

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この角も最重要の一つです。

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屋根の雨樋が無い側からの雨水も一要素です。

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枕木が接してあった壁沿いも必ず戻って来るのでステーション必須です。別のコロニーも同じ道を利用してここに到達する確率が他所より高くなります。

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ここも辿ってきたりステイしたり侵入したりする要素が多く集まっています。

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玄関ポーチのヘリあたり、植栽内にも1本。

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もちろんこの、現在営巣されている所にも1本。但し現在の巣をなるべくなら逃がさないように。

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この散水栓格納容器内にも1本。

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このあたりにも1本。

因みにご自身でご使用のこの殺虫剤は、シフルトリンが強烈な忌避性を持っているので、セントリコンステーションに流入しない様にする必要があります。 しかも、他虫の予防には、残念ながら雨水で簡単に薄まってしまうので適しておりません。 畳の下などにはすこぶる効果的な剤です。ただし、畳の上げ下げの時に舞い上がった薬剤を吸引なさらないようにご注意くださいませ!ご参考まで。
以上となります。
諸事誠に、ありがとうございます。
(株)トラスト 山下 元信

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